2021/01/08
本年もどうぞよろしくお願い致します。
今年も1邸1邸の丁寧な家づくりに真摯に取り組んでいきたいと思います。
仙台市太白区の二世帯住宅S様邸の外部の通気下地と
内部の充填断熱も完了しました。 外壁の付加断熱の上から透湿防水シートを
張った後に18㎜の厚みの木材を打ち付けます。前回の工事日記で説明した
透湿防水シートに遮熱用のアルミニウムを蒸着させた特殊なシートで
耐久性に優れた防水シートを使用しています。
このシートに直接、水が掛かるわけではないですが、
外壁の仕上げから中に入った水を最終的に止める役割を
果たす為に耐久性が重要だと考えています。
上の写真は透湿防水シートの上に通気胴縁と呼ばれる
18㎜の木材を取り付けた通気層に成ります。
外壁と躯体の間を18㎜の空気の通る道に成ります。
土台水切りの下から入った空気がこの18㎜の空間を通って
屋根裏に流れて、湿気と共に屋根の棟部分や軒天材の有孔と
言われる穴の開いた部分から排出されます。
防水や通気も建物の寿命を延ばす大切な部分なので
特に念入りな施工を心がけています。
鎌田工務店の断熱工事は専門の断熱施工技術者が施工します。
その分、大工さんは先張りシートの気密シート張りや通気と防水に集中出来ます。
高性能グラスウールは密度が高い為、断熱性能が良いのですが、
それを壁の間に隙間なく詰めて、丁寧に充填施工をするとこで
その性能が発揮されます。断熱に真剣に取り組んでいる者にとっては常識ですが、
防湿気密シートの施工も重要で、丁寧に正しく施工をされていないと
グラスウールの性能が発揮されないだけではなく、室内の湿気が壁の中に入り
躯体内で結露を起こしたり、隙間風を生みます。
ではどうすれば解決するかと言いますと、
やはり丁寧に断熱材を入れて、壁内に湿気を入れない
防湿を考えて丁寧な気密シートの施工をしっかりと行う事が大切です。
壁や天井の気密は「気密シートの先張り施工」を徹底し配線の処理や、
換気フードや給排水の配管の処理など住宅の性能を上げるには
管理する工程が多いです。
一階の天井には遮音効果の目的で安価な袋入りのグラスウールを採用してます。
二階の天井は吹き込みグラスウールを採用するので石膏ボードを張ってからの
施工に成ります。最近、省エネへの関心が高まっていることもあり、
家づくりを考えられている方からよく、
断熱材の種類や住宅の性能についてご質問頂くことが増えました。
その時に必ずお伝えしているのは、住宅の性能は図面上で計算されたもので
必ずしも性能値は正しくない事や、断熱材の種類よりも施工が正しく
行われているかどうかと言う事が重要と説明させて頂きます。
やはり施工者や管理者が知識を持って使命感を持って施工しているかが
重要に成り、工事に参加するすべての業者さんの協力が必要です。
S様邸ではいよいよ大工さんの造作工事が開始されます。