2021/08/12
大崎市S様邸では現在建て方工事が進んでおります。
基礎工事が完了すると外部と内部の給排水の水道工事を進めます。
配管を事前に行っておくのは、建物が出来てからだと外壁に傷をつけるリスクが減り、
作業もしやすく、足場を外してからの日程を少なくすることができる為です。
写真では内部の配管も行っています。建て方の時には床下時合板もほぼ貼り終える為、
建て方の作業前に配管を組みます。
建て方工事は二階の床まで完了して二階の壁おこしをしています。
一階や二階の床合板の上に雨や汚れ防止の為に「ツーバイガード」と言う
シートを張り床合板の養生をします。また合板には撥水機能があるものを採用しています。
構造用製材に含水率19%以下の日本農林規格に基づく乾燥材を使用していますので
雨で濡れないように配慮しながら作業を進めています。
S様邸の胴差部分に見える白いシートは透湿防水シートの先張りシートに成ります。
また建築中の基礎内に雨水を入れない工夫の為に床周りにも採用しましたが
外部の透湿防水シートと連結出来き土台と壁部分の気密性能にも効果があります。
上の図と写真の様に壁を立ち上げる前にあらかじめ土台にタイベックを先張りしてます。
※図は基礎断熱ですが鎌田工務店は床断熱を採用してます。
胴差部分の白いシートも透湿防水シート(タイベック)で気密を高めるために
先張りシートしてます。北海道の新住協のツーバイフォービルダーから教わった
気密の為の先張りシートに成ります。※新住協の旧マニュアルにも記載されています。
鎌田工務店の木造住宅は枠組壁構法に特化しています。
その理由は設計のルールを守れば、耐震性も断熱・気密性能も優れているからです。
もちろん徹底して施工管理するのが前提条件に成ります。
枠組壁構法(ツーバイフォー工法)の構造自体が日本の気候風土に合わないと
心配されている方もいるようですがそれは間違いです。理由は、
アメリカやカナダを合わせた国土は、日本の国土の52倍。
その両国の殆どの木造住宅はツーバイフォー工法で建てられています。
これだけの広い地域ですから、北海道から沖縄を含めた気候風土以上に
極めて厳しい気候環境だと言えます。それでも日本の気候風土には
ツーバイフォー工法が合わないということが言えるでしょうか?
誰もが知る北海道の札幌の時計台は明治11年(1878年)に建てられた
ツーバイフォー工法の前身である「バルーン工法」による建物です。
さらに温熱環境が優れている住宅が多く、気候条件が厳しい北海道は
ツーバイフォー住宅の比率が日本一多い地域のようです。
大切なのはどの工法かより木構造を理解して建築施工する事です。
長期に渡る耐久性を持たせる施工技術は、管理者の細かな配慮や
ひと手間を惜しまない職人の知識と技術を必要とします。