高断熱住宅 分厚い天井断熱

 

 

 

宮城野区S様邸は間もなく仕上げ工事を開始致します。(断熱工事から通気下地の写真を掲載しています。)

家を快適にするには魔法はなく断熱材を丁寧にたっぷりと入れる事に成ります。断熱材を入れれるのは建築時だけに成ります。なので建築時に出来る限り、断熱性を高めることをお薦めしています。この差は目に見えないのと建築後、生活をし始めてからわかるので、知らないと優先順位は下がってしまうと思います。

もちろん、コストとのバランスを考えてにはなりますが、可能な限り基本性能は高めておくと快適で省エネな暮らしが出来ます。鎌田工務店で造る住宅は断熱・気密施工を丁寧にする事によって冬暖かい暮らしが出来る家を心がけています。そして、夏を涼しく住まうための建築的工夫も建築の教科書以上に施工しています。基本は建物の断熱強化、庇の出や(S様邸は軒の出を700㎜出しました)Low-Eガラスなどによる日射遮蔽が主になりますが、壁や屋根、小屋裏内に熱を溜め込まず熱気を効率よく熱を抜く工夫をしています。つまり躯体換気(温度差換気)を十分機能させることです。

 

  

外壁面の通気工法は勿論ですが、軒先に通気口(換気口)を設けて、小屋裏の熱気は屋根の棟から抜く”棟換気”を採用しています。
小屋裏換気の方法は様々ですが、棟換気が最も換気効率が高く、望ましい方法です。鎌田工務店では特別な理由がない限り屋根のてっぺんに取り付ける棟換気を標準としています。

棟の躯体換気をスマートに換気効率を高めるやり方として更に軒天井(のきてんじょう)に取り付ける軒天ケイカル板の有孔ボードがあります。軒先換気と棟換気(外壁の通気構法も含めて)を組み合わせることで効率よく小屋裏の熱を屋外に自然排出出来ます。真夏の小屋裏は60℃以上まで温度が上がります。熱い空気は上に上がる温度差換気を利用して躯体に熱をためない工夫が通気層にはあります。熱気を無計画に溜めこまずに効率よく排出することで、室内に流入する熱量を抑えるようにしています。土台水切りや軒天の有孔ボードは給気口、棟換気孔は排気口です。せっかく、高気密高断熱住宅を作っても、小屋裏換気がないおかげで快適とは程遠い住宅もあるので通気層や排熱換気も断熱や防湿層と同じように大切な工程です。透湿防水シート(シルバーのシート)はった後、通気胴縁と呼ばれる木の桟を取り付けます。この桟の間を空気が流れる事で壁の中の湿気を屋根裏に運び、屋根の一番高い所に設けた換気部材から排出されます。外壁をはると見えなくなってしまいますが、土台部分からこの桟の間を通り、温度差を利用して屋根裏に空気が流れて棟から排出されます。(熱い空気は上にあがるのを利用して)

 

 

 通気スペースを確保したうえで、天井の断熱材も高性能グラスウール16kを340㎜厚みで充填しました。(熱伝導率は高性能グラスウール16k:0.038W/mk)

天井断熱材を厚くしているのは、冬に熱が上に逃げていくのを止めるのと、夏の天井裏の熱が室内に下りてこないようにする為です。夏の天井裏の温度は60℃くらいになります。熱が伝わり、放射熱として天井付近から室内の温度も当然影響を受けます。夏の暑さ対策としても、天井や屋根の断熱性能を高めることは絶対に必要です。断熱材を入れた後、気密シートを施工しています。気密シートを別貼りすることで気密性をしっかりと高めることができます。継ぎ目や窓周り、配線などの穴には気密テープで処理をする為、手間は掛かりますが、性能を確保するために大事な作業になります。

 

 

外壁材は鎌田工務店の採用が多いシーリングレスサイディングに成ります。外壁材と外壁材のジョイントにシーリングを使わないサイディングに成ります。また外壁に雨などの水滴がつくと、汚れと外壁表面のすき間に水滴が入る親水機能によって、セルフクリーニング効果を発揮します。さらに、防藻剤・防カビ剤の配合によって藻やカビの成育を抑制する“防藻・防カビ機能”もあわせ持った高機能外装材を標準採用しています。(最後の写真は完成イメージ模型と実物の建物の写真に成ります)